このレビューはネタバレを含みます▼
●αの二宮とキメラ（Ω混じりのα）の一ノ瀬、序盤でお互いのフェロモンに当てられて、互いを嫌悪しながら体を繋げて番になります。初読のとき、二宮の言動や表情がぶれていて（ただフェロモンに当てられて嫌々抱いてるのか好きになってるのか）ピンとこないなぁと感じていましたが、久し振りに何度か読んで、ああ、これは自分でも自分がどうなってるのかよく分かってないのかな…と感じました。（一ノ瀬は段階的に二宮になびいていくので、どちらかというと分かりやすい。）
●番になるきっかけになる出来事よりも前から、二宮はなぜか一ノ瀬に引き寄せられる自分を自覚していた。でも、身内のことがあって運命なんてものは信じたくない。だから、フェロモンに惹かれて体を繋げる自分を許せなくて、変な言い訳（キメラを監視するため、とか）が口をついて出てしまうのかな。でも一方で、一ノ瀬本人に惹かれていってる自分もいて、急に独占欲を露わにしたりする。その、運命と感情のバランスが、二宮自身にもよく分かってなくて、ブレてるように見えたのかなと思います。
●運命への嫌悪感を拭い去ってくれたのは他でもない一ノ瀬で、その後の二宮は結構好きをダダ漏らしですね（笑）終盤の、緊張して手を震わせながら「俺を好きになれ！」って告白するシーンはかわいくさえありました。良かったです。
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