このレビューはネタバレを含みます▼
他サイトの広告でチラチラ見て、是非全編読みたいと思って
いた作品でした。シンプルな絵柄ですが、ストレートに物語に引き込まれる魅力があります。従姉妹の死によって帰郷するヒロインを迎える故郷は懐かしいものではなく、都会へ逃がれた身にとっては葬儀の間の数時間さえも居心地の悪い空間で親戚と同じ空気を吸う事もしんどいのがよく分かる。
田舎にありがちな年長者の言う事は絶対的で、女の子は役に立つのが好ましいみたいなのは今も昔も変わらないのかな。
あの伯父さんみたいな人どこにでもいそう。
地方出身でなくても、例えば子供の頃に社宅で生活していた
りすると同年代の子供同士やその親達の関係性で、色々と
比較されたりして嫌だったのを唐突に思い出した。
狭いコミニュティでの閉塞感は大なり小なりあったけど
時期が来て大人になれば環境も変わるものだし。
終生田舎から出る事はなかった従姉妹の形見を都会に帰ったヒロインが静かに葬るシーンが胸に堪えました。