氷雨降らば恋契り
」のレビュー

氷雨降らば恋契り

梢子

孤独な山の土地神×民俗学オタクの嫁(予定)

ネタバレ
2021年9月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 神隠しの山の土地神様・氷雨×民俗学専攻の大学院生・五月。祖父母が住んでいた村にフィールドワークでやってきた五月は、神隠しの伝承が残る山の神社で土地神の氷雨と出会う。死後の婚姻を約束した五月を追って東京までやってきた神様との同居生活。絵が綺麗で氷雨の神様姿が印象的。人の生活に馴染んでいく氷雨にほのぼのしたり、神と人の考え方の違いにハラハラしたり。神様ものとしては王道だけど、お互いを尊重して距離が縮まっていく優しいお話でした。氷雨の長い孤独が寂しいし、間違った事実が伝わっているのも悲しいけど、伝承ってそういうものなんだろうな。氷雨が満たされることで神社も賑やかになったらいいなあ。どちらにとっても最良の相手だと思うし、今後もなにかと楽しそうでほっこり。五月の好奇心が止まらなそう。出雲の神会議見たい!
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!