このレビューはネタバレを含みます▼
「シグナル」で脇で登場したゲイの榊が、取引先の岡田に一目惚れして・・
ただ、相手はノンケだからと端から諦めて気持ちに蓋をしようとする。
対して岡田は、そんなことは知らず無自覚に距離を詰めてくる。
それに榊は気持ちを揺らされて、岡田を遠ざけようとしたり。ただ、岡田は岡田で気持ちが変化していき・・
そういった二人のそれぞれの微妙な気持ちや揺らぎが本当に見事に描かれてます。
恋に落ちて、抗おうとしても止まないその高揚感を、「嵐」と表現されいて、榊は過去の経験から、じっとその内それが過ぎるのを待つ。岡田は過去の経験から、嵐の中踏み出そうとする。そうして全てをなぎ倒して、二人新しい世界のスタートラインに立って。
タイトルも秀逸ですね。
余談ですが、二人夜を共にした翌朝の場面がすごく良いです!!
ちなみに、二人の二年後のショートストーリーが次作「初恋のあとさき」(今回掻き回した美山が登場)に収録されています!