宵々モノローグ 小冊子付き特別仕立て
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宵々モノローグ 小冊子付き特別仕立て

じゃのめ

10年後の映画部OB会希望!

2021年9月22日
高校の映画部を舞台にした黄昏アウトフォーカスシリーズ4作目。黄昏→残像→宵々。(宵々の前にoverlapが出てますが、こちらは、黄昏cp9割くらい、残像cpの前日譚といったところでしょうか、特別版です。)残像スローモーションで、結構印象に残る脇キャラの映像クリエイター、不愛想ハイスペック攻め礼と、恋人探しが入部動機です、と挨拶しちゃう陽キャ1年受け詩音のお話。礼は、残像のとき、好きなキャラだったので、嬉しいです。自分のやりたいことだけにしか興味がなく、興味がないから、軽く詩音と付き合うことにしたり、その後放置だったりして、「付き合う」を楽しみたい詩音は振り回されたり。でも、他人にも自分自身にも興味がなかった礼、恋人ごっこをしたかった詩音が、お互い、少しずつ心通わせ、本当の恋人になる、というお話。不愛想で淡々としていた礼が、振り回しているはずの詩音に、だんだん振り回されていくのがいい。自覚してからの、行動力と甘さには萌えます。所々、ポエムっぽい表現が出てきて、シリーズ他作と、違う雰囲気のところもありますが、それは、最後に納得します。もちろん、二人の恋のお話なのですが、シリーズ通して、主軸に、恋以外にも自分を懸けられるものに懸命になっている男の子たちの姿があり、心打たれます。あと、先生の描くキャラの、ちょっとした顔の角度、仕草などが色っぽくてかっこよくて眼福です。Hは、修正で雰囲気が壊れないよう、できるだけ見えない角度での描写です。基本的には、この1冊でも内容は分かりますし、楽しめます。シリーズに興味がなければ、小冊子なしのほうの購入でいいと思いますが、シリーズ他cpも好きな方は、絶対、他cpが出ている描き下ろし付きのこちらをお薦めします。本編206p、描き下ろし13p、番外描き下ろし付き全260p。
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