神風怪盗ジャンヌ モノクロ版
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神風怪盗ジャンヌ モノクロ版

種村有菜

うーん

ネタバレ
2021年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ まろんとちあき以外のキャラクターは、余りもの同士でくっつけられて可哀想です。この人の漫画はほかの作品でもそうだけど……。
作者が主人公に自己投影しすぎ。めちゃくちゃモテまくりでスポーツ万能、勉強できる優等生で、周りの友達はただの引き立て役で、主人公だけ幸せならそれでよしって感じで……。都が健気なのに報われなくて、おまけにアクセスの生まれ変わりまで産まされてひたすら可哀想。
あと、最初はアクセスは魔王の手先ってことだったのに途中で設定変えてて、えっ?って思いました。
堕天使になったフィンを改心させるために天界から人間界へ来たのなら、初めから説得しにいきますよね?
シンドバッド&アクセスが、ジャンヌ&フィンの悪魔回収を牽制しあってましたが、そんなことせずに、人間界で会った時点でアクセスがフィンに説得するか力づくで天界に奪還したり、ちあきがまろんに始めから本当のことを話して協力を仰げば済むことではありませんか?
物語の始めのほうで、ちあきがまろんに「君に怪盗をやめさせたいんだ」しか言わずにフィンのことに触れていなかったのは、この時点で作者はフィンは堕天使という設定にはしていなかったのかなと思いました。
ちなみに物語の後半で、フィンが、アクセスのことをずっと好きだったから消滅の門をくぐらず堕天使になって生き延びたとの旨を言ってましたが、それならば人間界でお互いまろんとちあきの相棒として久々に出会ったときに感動の再会シーンがないのも不自然。
あんな壮絶なことがあって会えなくなった2人が、人間界で再会したときにそのことに一切触れずにただのライバル関係(ジャンヌとシンドバッドの相棒というライバル関係)として何ヶ月も過ごしてるのはありえないでしょう……。やはりフィンが堕天使って後付け設定ですよね。

あと全くんの母が酷すぎる……。命に関わる病気の息子に4年も合わないのはおかしい。願掛けの仕方を間違えてますよね。全くんが治るために全くん断ちって意味わからないです。願掛けで何かを我慢するときは例えばお酒を飲まないとか、嗜好品や食べ物または娯楽関係を断つのが一般的なのに。
もし全くん母が、全くんを嫌ってたり日常的にネグレクトしてたという設定ならば病院に行かないというのは理解できますが、そうではない親がなぜ病気の子どもに付き添ってあげないのか意味不明です。なぜこんなキャラクターを登場させたの?
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