幸せになって欲しい

ネタバレ

2021年10月4日

このレビューはネタバレを含みます▼ アメリカ人の母がいたハーフの泉は図書館で勤めていて、Ωの泉は施設育ちだったので早く家庭を持つことが夢だった。
でも、昔αに襲われていて怖い思いをしていたので番うことはしたくなかった。それでも自分と血の繋がりのある子供だけはどうしても欲しいとずっと思い続けていた。
ある日、図書館でとても穏やかな男性を見かけ心がざわめき気になってしまっていたが、αであると気がついていたから見ているだけでいいと思っていた。
泉はそろそろ子供が欲しいから、安全な方法ではないかもしれないが、マッチングアプリを利用して子種を提供してくれる男性を探す事に。
そしてきたメールの中で一番穏やかで紳士的な文面の男性に返信をして、暫くはお互いメールのやり取りをしてこの人だったらと思っていた男性に都合をつけてからお会いしたいとメールした。
そんな中、図書館で会ったあの気になっていた男性と食事をする機会があった為、会ったときに彼から聞かれたのがアプリのことで、彼があのアプリでやり取りしていた彼本人だった。
彼と会い、交流を深め本来の目的の子種提供の事で身体を重ねて、彼との相性が全てにおいて心地よく彼本人に牽かれていく事が分かり複雑な気持ちになりつつ、泉が妊娠発覚してから彼涼介の仕事の担当者から、彼の仕事が進まない原因だと云われ、泉は涼介に迷惑をかけてはいけないと思い、妊娠を告げずに彼の前から姿を消して。
泉が無事男児を出産して半年頃、ニュースで事故を告げていたことで胸騒ぎを覚え唯一連絡を取っていた元同僚に電話をしたら、涼介が事故で怪我を負って入院したことを教えられ、いてもたってもいられず駆けつけた。再会した時、涼介は涙を流しながら愛しているからいなくならないで欲しいと云われ、泉も涙し連れていた赤ちゃんを見て涼介は自分の子だと確信して。
その後はお互いの気持ちをぶつけあい、ついに番になって籍を入れた二人。
二人目の子も出来、二人と子供達の癒されるお話が後日談で収録されています。
凄く丁寧に描かれたお話でした。とても感動しながら読み終え、思わず涙がホロリと出てしまう程でした。
何回も読み返したくなるお話で、5～6回は読み返しながらもその都度感動しながら泣けるお話でした。
世界観が綺麗な文面でした。
よかったら読んで見て欲しいと思います。

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きょろちゃんさん

(女性/50代) 総レビュー数：4件

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