芥川賞小説を読んだみたいな





2021年10月12日
読んでて辛いし暗さも、もやもやもする、不快なシチュエーションなくはないけど、つまらなくない。自分とは全然違うのに共感もするし、共感できない部分でも読み進めたくなる。なんだろうなぁ不思議な感じ。テンプレ的に不幸なわけじゃないのにこの、どうしようもない絶望した感じ。突然やってくる熱。病的にのめり込む感じ。この長さで、ドラマチックで特別イベントが起こるわけでもなく、良くも悪くも生きていかなきゃいけない日々が描かれているだけ。主人公たかこを好きなわけでもない、肯定もできない。でも、みんなそれぞれにわかる部分あって。上手く表せないけど本当に心の深淵、センシティブな部分を日常的に描くのが上手な作者さんなのですね。好き嫌いは別にして夢中で読みました。

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ミロ さん
(女性/30代) 総レビュー数:0件