7巻目

裏切られ人間不信になることをキッカケに魔王になろうと企らむフィクションだからなのか、演出は全体的に重々しく落ち着いた暗めの雰囲気で情感たっぷりに盛り上げる序盤。
絵がきれいで見やすいし、キャラの特徴の描き分けも巧みだし、魔王の巣窟作りから近隣の村や街の支配下への取り込み方も巧みだから珍しい世界観にもすんなり入り込めた。
先に興味を繋いでくれる伏線の仕込みや回収の仕込みも突然のピンチの煽りからの逆転劇も小気味良い。
魔王国の基礎固めの段階から、他国乗っ取りによる魔王国拡張に至るプロセスも魔王らしく人の弱みにつけ込む周到かつ狡猾な手段も見事。途中からはテンポも良くなって一気に話が加速する！先が気になる！
話題のエロシーンは女性キャラが艶っぽいし魔王は底なしで羨ましいし、少年向けにコメディータッチで可愛らしくまとめてある。
異世界冒険欲、エロ、コメディをバランスよく満たしてくれる極上のファンタジー。