このレビューはネタバレを含みます▼
出世が生き甲斐のエリート・十四郎×お手軽に不倫を楽しむ配達員・ハル。真夜中の橋の上で身を投げるかのように見えた男は、配達途中に逢瀬を重ねる人妻・まどかの夫。翌日また現れた十四郎に「好きになってしまった」と告白されたハルの、昼はまどかと会い、夜は十四郎と過ごす二重の間男生活。あらすじだけ見ると超ドロドロだけど(実際関係性は泥沼ではあるけど)、まどかの奔放さと十四郎の純愛でそこまで重苦しさはなく読めました。妻とは体で繋がり、夫からは一緒にいるだけで幸せだと言われる。それぞれの愛の形が時に痛々しく時に愛おしく。どうしようもなかった三人が行き着く先としては、とても優しく温かい未来だと思う。それぞれの幸せと元夫婦の転んでもただでは起きない強かさに乾杯。じゅっしー会メンバーが優しくて泣けるなあ。