このレビューはネタバレを含みます▼
大学の清掃員の神崎×違う世界にいるように眩しい大学生・夏原。そして独裁的な夏原の恋人・鉄馬。気紛れに立ち寄った図書館で夏原に出会った神崎は一目で魅せられて、問われるままに学生だと嘘をついてしまう。嘘を抱えて気まずさを覚えながらも夏原と過ごす時間は楽しくて、しかしそれを鉄馬に知られてから大きく歯車が狂っていく。ずっと緊張しっぱなしのサスペンスBL、上下巻読了。御曹司とワケあり清掃員の入れ違い劇、と言うほど単純でもなく、最後までどうなるか分からなくてヒヤヒヤしてました。あの終わり方で描き下ろしもあとがきもないのが一層怖い。あの時本当のことを言っていれば、あと少し待てば状況は変わっていたのに…でもそれじゃ神崎の生活は元通りだったわけで。面白くて一気読みでした。不安要素はあるけど、やっぱり神崎の幸せを願ってしまうな。