ジェラテリアスーパーノヴァ
」のレビュー

ジェラテリアスーパーノヴァ

キタハラリイ

甘くて酸っぱくて、冷たくてなめらかな

ネタバレ
2021年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●ジェラートのような恋…各話タイトルもジェラートのフレーバー名が付けられて(あっ「モヒート」はお酒ですが!)、ストーリーにもその味とそれになぞらえた感情が印象的に描かれていました。
●kioとsatoというハンドルネームしか知らない間柄。ジェラートを食べながら部屋まで歩き、えっちするだけ。朝まで一緒にいることもない。sato=里谷はそんな関係がどんどん不安に、不満になって、kioのことが特別だって認識してしまう。でも身体だけから始まった関係だし、どうせkioはそのつもり…と、本気になっちゃいけないとブレーキを踏んでしまう。
●kioは時々意味深な表情をします。そこに言葉はない。読者には見えるけど里谷には届かない。初めて朝までそばにいてくれたのに、その直後からぱたりと連絡がつかなくなる。え…?って思うのですが、最終話、kioも里谷に対して踏み込むことが怖かったことが分かります。一方的に連絡を断つなんてヒドイけど。そのあたりのkioの感情の揺れは、2巻で詳しく描かれるのでしょうか。彼も、ちゃんとした恋はしたことがなさそうだし。
●最終話では、いつもバニラ一筋だった里谷がフレーバージェラートを食べていて、逆にkioが普段食べないバニラを食べている…というのが、お互い相手と心を通わせたことを象徴しているようで良かった。描き下ろしも「extra chocolate」のタイトルどおり、めちゃくちゃ甘くて染みる二人のやり取りでした。
●今のところ1巻で非常に満足しているのですが、機会あれば2巻も読んでみたいです。
→→→●2巻読んで悶えました…1巻に続く数年分のお話。直規(kio)の不安や喜びも深掘りされていて、1巻を直規サイドから補完するようにも読め、続編として秀逸でした。続編って当たり外れあるなぁと感じてるのですが、こちらは読んで良かったです!
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