レプリカント ―羊のドリーを愛するということ―
」のレビュー

レプリカント ―羊のドリーを愛するということ―

山田すぽこん/オイナリ

好きなお話だからもう少し…

ネタバレ
2021年11月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●(がっつりネタバレです。)全部で100P足らずなので仕方ないかもしれませんが、研究所を辞めた後のクリスとセスの様子をもっと見てみたかったです。どんな会話をして、どんなふうにクローン研究に携わって、どのように愛し合って、どんな歳の重ね方をしたのか…それがほとんど描かれていないので、最期の別れの場面に気持ちを持っていくのが難しかった。絵柄もかなり好きで、だからこそ二人をもっと見ていたかったというのもあります。
●未来の時代にクローン研究の第一人者としてクリスとセス二人の名前が挙がるには無理があるのでは…?(クリスは田舎に引っ込んでいて、表向きのセスは研究所にいるわけで、共に何かを成すことが可能だったのか?リモートで?)とか、田舎でクリスと一緒にいるセスは表舞台には出られないわけで…とか、細かいところも気になってしまいました。そういうのも含めて、田舎のクリスとセスがどのように暮らしていたのか知りたかったです。
●セスが、自分がクローンに成り代わるときに、クローンの持つクリスに関する記憶をいじった…というのが、セスのクリスに対する想いの強さ(独占欲?)でしょうか。クローンに、自分と同じようにクリスを愛させるわけにはいかないですもんね…
●遺されたセスはどうするんだろう…表に出られない立場である以上、クリスがいなければセスが存在してる意味がない。クリスの思い出だけ抱いて時を過ごすなんて悲しすぎる。後を追ってしまうような気もして…少しゾクっとしています。
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