こっちにおいで
」のレビュー

こっちにおいで

雲之助

ほわ…癒される…

ネタバレ
2021年11月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●表題作3話と、スピンオフ2話。どちらもほんわかするお話でした。後半のスピンは、表題作の森安の高校時代、同級生の青木と内村のお話。後半の方が先に描かれたのかな。スピンのラストに表題作の森安が急に出てくるので、スピンを描かれてた間に表題作の予定ができたのかな…とか、どうでもいいことを想像してみたりしました。
●表題作は久坂の笑顔がずっと切ない。諦めた恋を続けている(「諦めきれない恋」ではないんだよなぁ…)だけなのに、本人が切ないって実感できてないところが切ない。森安の方がむしろ久坂の悲しさや寂しさを感じ取ってしまって涙したりする。
●ずっと笑顔でかわしてきた久坂が、最後、本心から「つらい」と語って涙を流す。森安の前でようやく外すことができた笑顔の仮面。森安が「こっちにおいで」と救い上げてくれたのですね。
●藤巻ですが…妻の妊娠の話をしたのはいいとして、森安に「(久坂を)連れてってやって」と思うのもいいとして、「久坂を傷つけるなら排除する」と言ったのだけは解せない。代わりにあなたに何ができるの?と思ってしまいます。
●スピンオフはもっとほわほわで、高い能力を隠してつまらなさそうに日々を送る青木と、存在感が薄くて名前も覚えられていないような内村とが、お互いにお互いを見つけて特別になるお話。無色透明だった二人がだんだんと色付いていってるように感じました。
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