兎が二匹
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兎が二匹

山うた

死とは全てを無に帰すものではない

2021年11月21日
たった2巻でここまで描けるものかと思わせられる作品です。
伝えたい事にスポットを当てるばかりだと捨て去られてしまう何気ない日常もきちんと描かれています。
かつその日常は核となる筋から離れてもいません。
生と死についての話などごまんとあります。
誰しもが歳を重ねるごとに死という名の別れと出逢います。
その時に生きるとはなんなのだ?こうもあっけなく人は死ぬのか?そして死とは、死に去った人とは年月と共に薄れ消えてしまうものなのか?
諸行無常なんて言葉をよぎらせながら考えたことがあるかと思います。
生の先には死があります。
しかし死を考えるとそこにはやはり生がある。
そんなお話です。
抽象的かもしれませんが、先にネタバレをするような話ではないので言えることは一度読んでほしいということです。
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