スタンバイ・キス 俺の専属シークレット××【新装版】
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スタンバイ・キス 俺の専属シークレット××【新装版】

ドラマチックで情熱的

ネタバレ
2021年11月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●表題作全9話とスピンオフ約70P。『君と恋に〜』からの作者さん買いでした。
●葵の気持ちが兄から潤葉へ移るのは確かにすごく急です。兄への想いは「慕っている」くらいだったのかな?と思いもしたけど、それなら潤葉に対して「めちゃくちゃに抱けよ」にはならないかなぁとか…。一方そのときの潤葉の心情は?葵への好意はあったはず…って、私は思ってますが…
●これ↑が2話なので、ここで無理なかたは最後まで気になってしまうかも。私はここの違和感塗り替えられるくらいこの先の展開が好きでした。疾走感もありながら、ふと見せる表情や激情にキュッとする。お互いを大事にしたい、失いたくないという気持ちが伝わる。
●潤葉は5年前、父親を救うことも葵に会うこともできず、どちらも取り逃した過去があって、今回また父親の手術と葵のピンチを天秤にかけることになる。この一瞬の躊躇の表情がぐっときます。父親もきっと許してくれると信じて葵を救出に向かったのではないかな。ほっとした直後に葵が潤葉の盾になって刺されるシーンはもう…もうやめてあげて!という感じでした。
●以前交わした「兄を攫って逃げ切る」という会話が、終盤で「俺を攫って逃げ切って」という言葉で反芻されたり、「めちゃくちゃにして」というセリフは一度目と二度目で全然意味が違ったり、5年前に渡しそびれた本を最後に渡すシーンだったり、そういう構成も好きでした。あと、えっちが熱っぽくて好きです。
●スピンオフも良かった。潤葉と葵の物語の裏でこんな出会いがあったなんて。住む世界が違っても一緒にいさせてほしい!っていう加納がわんこみたいでした。
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