京都の祭に人が死ぬ
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京都の祭に人が死ぬ

山村美紗

「華やかな殺意」の感想

ネタバレ
2021年12月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「京都不倫旅行殺人事件」同様、僕はこの推理小説の文庫本を、年号が「昭和」から「平成」に変わろうとしていた時期に購入しましたが、その後の様々な事情により手放してしまい、そして今回、思い切ってコミックシーモアで再購入しました。とりあえず、1作目の「華やかな殺意」を読み終えましたのでレビューを投稿しようと思います。京都の城南宮の「曲水の宴」は、山村美紗氏の推理小説の中でも僕が一番気に入っています「琵琶湖別荘殺人事件」にも登場していました。この推理小説の3人目の犠牲者の「村岡病院長」が殺される寸前でした。この宴で2件の殺人事件が発生したと言うストーリーがとても山村美紗氏らしいですね。巧妙な手口で2件の殺人を実行しました犯人の「北川二郎」は頑強に犯行に否定しましたが、そう言えば、「目撃者ご一報下さい」と言う推理小説の文庫本に収録されていました「青い札束」と言う短編推理小説に登場しています殺人犯の「野上二郎」も、警察に証拠を突きつけられたにもかかわらず頑強に犯行を否定していました。そんな「殺人犯の往生際の悪さ」を露にしたストーリーもまた山村美紗氏らしいですね。3作目の「くらやみ祭に人が死ぬ」の主人公の「河上加奈子」と言う女性、「殺人犯」とは言え、本当に可哀想です。日ごろから、彼女が殺しました「貞子」と言う姑にないがしろにされていましたから、「琵琶湖別荘殺人事件」の最初の犠牲者になりました「大山春彦」同様、まさに「自業自得」ですね。と同様に、夫の康夫にも無性に腹が立ちました。一番加奈子を支えてあげるべき彼が母の言いなりになっていたのですから。また、5作目の「なぜにあなたは京都で死ぬの」の「檜美智子が京都駅の傍で車ごと遺体で発見された」と言うプロローグのインパクトは強烈でしたし、犯人の「藤沢五郎」の「見苦しい言い逃れ」もとても山村美紗氏らしいですね。6作目の「鬼法楽殺人事件」は、三角関係の男女がみんな死んでしまうと言う悲劇的なあらすじでしたが、そんなあらすじもまた山村美紗氏らしいですね。
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