この町ではひとり
」のレビュー

この町ではひとり

山本さほ

それは辛かったなぁ、と思うけど

ネタバレ
2021年12月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さんの他の作品も好きで、内容が気になり購入しました。大阪時代の辛かったことや心情が鮮明にかかれていて、スタッフやおっさんなど、ひどいなぁ、たしかに晒し者にするためになじり続けてるな、周りの対応ひどいな〜と思う。読了感が気持ちのよい内容の漫画ではなかった。でもこんな人生経験もあったのか、と、まぁ読めてよかったかな。
が、、読み終わって少し思ったのは、
もし自分が客の立場だったら、(どっちの味方をすることもなく考えると)
プレゼントのラッピングというのは、ワクワクドキドキするイベントに対してのもののはず。作者さんの「自分がラッピングできない」とか何か理由がありふっと表情にでただけだとしても
私が客なら、(厳しいかもだが)めちゃ最高の笑顔で、「承ってますよ〜!!(⌒▽⌒)現在、少しお待ちいただいておりまして…!」と、言って欲しいかな。
漫画の中でも、「そんなつもり(嫌がっているつもり)は全くない」と書かれていたけど、それは作者さんの主観であって。他人が見たら、店員が暗めの顔で眉間に皺がよったら、そう思うはず。プレゼントのラッピングするというハッピーな気持ちに多少なりとも水を差してしまうし。

「えっやなの??ラッピング可ってかいてあるのに。めんどいんかい。なんか残念…」と私も一瞬思うかもな。大人なんで態度にだしませんが。
でも客はしつこいと思う。店長は自分の周りの人もそんなやつばかりなんでしょう…。。

私の偏見が入っているけどコミュ障な人に囲まれたんだろうなと…
全体的には読んでよかったけど、上記のような たらればの話を考えたりして、ちょっともやっとしたり。職場を辞めるという行動力のなさの極みにもやっとしたり。いい人いなくて可哀想でした。

現在の視点で、後輩ちゃんを助けてあげた後に「自分もそうして欲しかった」と思い出して泣いているところは、そっか…と、やっぱり可哀想だった。
1〜2ヶ月で退職できてたらよかったね。できなかったんだろうけど。作者さんの人柄的に、もっといい人に囲まれたら良かったなぁ、と思った漫画でした。
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