夫はグレーゾーン
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夫はグレーゾーン

秋野さと

えっとね……

2021年12月8日
専門職からすると、グレーゾーンじゃなくて完全に傾向出てます。お医者さんもセカンドピニオン受けた方がいいです。精神科医のドクターも人によっておろす診断違うこと、普通にあります。。。
また、なんちゃって発達障害とかいう言葉も増えてますけど、このご主人はグレーではなく完全なる発達障害でAD/HDの診断基準にかなり当てはまってます。
勘違いされている方多いのですが障害者=みな知的障害じゃないです。特に発達障害は基本、知的障害を"伴わない"なんです。障害者=知能が低いとか、障害者=喋れないではありません。発達障害(自閉症スペクトラム、AD/HD、LDなど)+知的障害と2つ以上の障害を併せ持っているということなんです。
診断名をおろすというのは、スティグマではなく適切な支援を適切に受けて、社会の一員として共生していくために必要なことでもあります。白か黒か決めなくていいとかではなく、このご主人や奥様のようにグレーゾーンという言葉が余計に障害者を苦しめる時もあるんです。認めたくないのは当たり前。だって健常者でずーっと生きてきたんだもの。疑う余地もないんです。しかも障害者って社会のお荷物みたいに思われて、悲惨な事件にもなった。でも、私は支援をしていて思うのは、色んな人のおかげて成り立つ社会があることです。このご主人も適材適所で仕事をしていると、得意な能力が開花してるいます。
確かにみんながみんな上手くいくとは限りません。その適材適所を見つけるために、社会に出るまでの学校生活や家庭での生活といった下積みが、健常者より必要な場合が多いです。その人のペースを崩さず少しずつレベルを上げていくことを見守ってあげることも必要です。
ただ、誰にだってどんな仕事にも必要な役割と責任があります。障害者にだって素晴らしい能力があり、どんな人にも生きる権利があります。
そのためには、ある程度の綺麗事だって必要なんです。社会の皆さんが、もう少しこちらの漫画を参考にして障害理解を正しくしていただけたらと思います。
が、グレーゾーンというタイトルだけはちょっと読者を勘違いさせてしまいそうだとは書いておきます。
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