浄化系彼氏
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浄化系彼氏

さとまるまみ

このタイトルは伊達じゃない

ネタバレ
2021年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●1〜2話が万代Ωと長岡β、3話〜が紫竹βと渚Ωのお話。冒頭に万代が文句言ってる別れた相手が紫竹。時系列も人間関係も絡み合って展開します。描き下ろしでも2CPが緩やかに重なります。内容はタイトルのとおり。万代は長岡に、紫竹は渚によって救われる。
●紫竹への評価でレビューが分かれてる感じでしょうか…。二股とか暴力とか確かに許せないのですが、私はコンプレックスだったり世間体だったり経験したことがあるので、紫竹に結構感情移入してしまいました。
●まずは万代と長岡。紫竹と別れた腹いせに、人の良い長岡を騙して利用して、好き放題スネをかじってる万代。帰りの遅くなった長岡の浮気さえ疑う。長岡は完全に騙されてるんですけど、ただただ万代を大事に、大事にするんです。それがちゃんと万代にも伝わってよかったぁ…
●紫竹…感情移入はできるものの、やっぱり読み返すと酷いですね。何もかも失ってお酒に溺れてボロボロになってるところは、ザマァと思ってしまいました。でもこのときの紫竹の喪失感も同時に分かってしまう。読んでいて辛かったです。
●渚の献身は天使。なんでこんな男にここまでできるんだろう…とも思いますが、渚は渚で自分の存在意義みたいなものを紫竹に見出していたのかもしれない。いつも苦しそうな紫竹を、自分が少しでも楽にしてあげられれば…と。それがΩたる自分の役割だと。
●万代も紫竹もすっかり毒気を抜かれて、描き下ろしはまさに「浄化済」。健気さの勝利です。
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