【全1-6セット】極甘な檻で愛されて ~イケメン御曹司からの束縛愛~【イラスト付】
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【全1-6セット】極甘な檻で愛されて ~イケメン御曹司からの束縛愛~【イラスト付】

千石かのん/SHABON

中盤以降、作風が変わります

ネタバレ
2021年12月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 溺愛執着ヒーローと、親の育児放棄をきっかけに人間不信を引きずるヒロインとの長期間にわたる恋愛です。
最初は、二人の滑稽な愛情関係を楽しく読みました。305ページ、決して少なくないボリュームを持たせるためか、かなり中盤以降から膨らませましたね。
ヒーローの存在が、ヒロインの拗らせをクリアにする、という過程のエピソードのために、おかしな登場人物を続々と突っ込み、最終的には回収しきれなくなり、前半の二人のアンバランスながらも洒脱な関係が、後半では別人の会話のようです。
そもそも、ヒロインの抱える「親から見捨てられた」シリアスをどう捉えるかが曖昧なのでしょう。ヒロインは、ヒーローに対してではなく、両親に拗らせているわけで、その辺の書き分けをはっきりさせていない感があり、読後はやや疲れました。起承転結は一本の線のように繋がってこそ、物語は成り立つのではないかと思います。
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