みのりの森
」のレビュー

みのりの森

まりぱか

珠玉の作品。

2022年1月2日
泣くのは、ちょっと 違うなって 思いました。悲しいのは、悲しいけれど、それよりも この作品は 残された人たちの生命の更生(リフォーム)の話だと思いました。慎太郎の母親のさっちゃんが 実に ”なにも背負わんとって。寄り添わなくていい。懐かしい友人として(息子のことを)覚えておいて。”みたいな事を言うところがあるんですけれど、そこで 初めて、涙がこぼれました。それから、 慎太郎が 親友の昌典にも見せなかった弱い姿を 母親は 知っていて、さすが 母親だなって 自分が母親だからだと思うんですけれど(母親目線で そのシーンを読むと)、彼女の 母親としての気持ちが 強く 伝わってきて 心が 熱くなりました。無念な死だけれど、そこから しっかりと 立ち上がっていく昔からの親友の昌典と東京での友人の実と そして、少しだけ それに 力添えをする仙ばあちゃんや慎太郎の母親が ほんとに素敵な脇キャラになっていました。
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