JORGE JOESTAR
」のレビュー

JORGE JOESTAR

舞城王太郎/荒木飛呂彦

原作の意味が変わることを受け止められるか

ネタバレ
2022年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 個人的には無理でした。
原作2部にもエピソードがでてくるジョージ・ジョースターの話だけではなく、6部以降の世界観も入っているのも、盛り込みすぎの印象でした。
そして、1部2部のヒロインたちも登場しますが、この小説に沿うなら、原作でのヒロインたちの行動、言動の意味や印象もかなり変わってしまうと思えました。読み込んだ原作ファンが多い作品にここまで改変を加えているのが、他の5
部の続編でもある「恥知らずのパープルヘイズ」と大きく違っています。岸辺露伴を主人公にしたものは外伝として読めますが、原作の本筋をつなぐような立ち位置でこれは違和感が先に立って、別物としか思えませんでした。
そして違う設定の舞台展開を繰り返していくのが途中苦痛でした。自分が納得できないまま読み進めていくしかなかったからだと思います。切り替えられる人は楽しめたかもしれません。
それでも私はこの小説作者の他作品を読んでいないことふくめ、

1.原作者荒木飛呂彦先生及び出版社が刊行を認めている。
2.文章がエンターテイメント小説らしくテンポがいい。

ところから星2にしました。
他のレビューにもあるように、読み手側がどう受け止められるかという作品と思います

追記
納得できない箇所のを少しあげると、エリナが父を知らない少年ジョージの前でジョナサンは私を守ることはできなかったでしょう、と言ったこと。万が一そう思っても、強く気高い淑女であるエリナが、まだ子供である息子に亡き父のことをそんな風に伝えるだろうか? という点。
そして、リサリサがゲスの勘ぐりっぽい発言をエリナに向かってしてしまった場面。本編で下品者とは話したくない、等誇り高さを見せる女性が、少女時代であればなおのこと、エリナママと慕う女性に噂に聞いた程度のことでこんな疑いを? と思えてしまった点です。
そしてエリナさんがジョナサンにそんなことやるとはとても思えないことをしたところです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!