このレビューはネタバレを含みます▼
ヒーローが酷い。というのも、他の方のレビューにもある通り、ヒロインに酷いことをしたヒーローは誤解が解けた後もまともに謝りません。それどころか、自分のプライドを守るために余計に酷いことをします。死に至る呪いをヒロインに施しておいて厚顔無恥にも程がある。しかも誤解が解けた後、手酷く扱われすぎたせいで死にたい…ってなってるヒロインに、この甘ったれが！って逆ギレまでする始末。誰のせいやねん。その後、俺が呪いを解いてやるからな！って奮闘してますが、イヤイヤ呪いかけたのお前やろ…なんで他人事やねん…って気持ちが強くて全く楽しめませんでした。これも他のレビューにある通り、真相が分かった後に自分がやらかしたことへの葛藤がなかったのがマイナスすぎる。加えて、ヒーローが罪のない人々を虐殺して回った過去がずっと引っかかってたんですが、最終的にその落とし前を、これから王様として頑張ってくから許してね★で済ましてて、なんでやねんって思いました。それどころか、遺族にまともな謝罪もせず自分の要求を通そうとした挙句、ざまあみろと煽られて(当たり前)、殴りかかる始末。ヒロインの家族に同じことをされた自分は復讐に走ったくせに？極刑要求された妹のようにヒーローも死刑になれとまでは言いませんが、ヒロインと幸せになりました★は、さすがに。具体的な補償がないどころか、煽った遺族側が謝罪するっていう最悪な形で終わりました。
ヒロインについても、責務を放棄して悲劇のヒロインに酔ってるのがなんだかなあって感じでしたが、最後に指摘が入ったので良かったです。ただ、クーデターを起こされた王族の生き残りっていう、普通は極刑か幽閉コースなところ、何故か王妃の座に収まって幸せになるトンデモ展開への説明がなかったのが残念です。というか全体的に舞台背景の説明がない。話が薄っぺらいです。
唯一、悪役の妹はよかったです。が、正直苛烈な言動してるだけで、やったことはヒーローのほうがクズなので、ヒーローはお咎めなしで妹だけ責め立てられたのは納得いかなかったですね。妹は結局、独り善がりだっただけで、姉を守るために全ての悪事を行い、姉が呪いで死ぬくらいなら私が殺すって感じだったので…アレ、この子の方がよっぽどヒーローらしいのでは…？
とにかく、ヒーローの言動が受け付けるなら面白く感じるでしょうけど、そうじゃなかったら読むのキツイと思います
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