このレビューはネタバレを含みます▼
同人シリーズは知ってはいましたが未読でした。今回「その恋は彼を蝕む」に興味を持ち、最初から一気に読みました。人気俳優でエロ同人作家の壱都と、同人誌印刷会社勤務の芳史との同級生CPから始まり、スピンオフでの4組目のCPです。壱都×芳史からずっとラブコメ路線ですが、こちらだけちょっと色合いが違って、ドキッとする描写や抱える闇があります。
「強引作家ー」の香瀬の従兄弟、蒼真と、印刷会社の新入社員の亮太が主役。蒼真に何かありそうな気配は、「強引作家とひな鳥の片恋」で感じましたが、想像以上の闇でした。強引作家では掴み所の無い感じでしたが、彼は暗い場所にいて、明るい顔がふと怖くなる、衝動を持ってます。性的にもかなり奔放。そんな危険な雰囲気に、恐れながらも惹かれてしまう、真面目なDTの亮太。好きになって、恐怖に似た不安を抱えながらもやっぱり好きで、関係を続ける亮太に対して、蒼真は亮太をオモチャと位置付けていました。酷いんですが、そこに蒼真の抱える闇があります。亮太を失って、喪失感を感じた蒼真は、亮太を好きだと自覚するのですが…。亮太は、蒼真の抱えているものごと蒼真を愛すると決めていますが、なかなか大変そうです。ハッピーラブラブという感じでは無いですが、だからこそ亮太の本気が伝わります。元よりもスピンオフの方が気に入ってます。スピンオフが進むほど、充実していっている感じがします。今後にも期待です。