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萩尾望都

「トーマの心臓」は読めていないけれど

ネタバレ
2022年1月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作は「トーマの心臓」のスピンオフということですが、単体の作品として違和感なく読めます。少し歯車がズレただけ、本当にそれだけであったらどんなによかったかと思い、切なくなりました。旅路の間のオスカーと父グスタフの思いとその描写から、映画をみているかのような気分にもなりました。彼の幸せを願います。
「城」城についての表現が流石だなと思いました。私の中の城はどんなものか、見つめる覚悟ができるのか。
「エッグ・スタンド」最後までどうなるのか分からず、途中で泣きそうになりました。
「天使の擬態」ちょっとした心の機微というのか、繊細さが伝わってくる作品でした。
作品内容のあらすじに問題作と表記がありますが、(確かに明るい少女マンガとは言えないけれど)誰しもに引っかかる、思い当るような、普遍的な要素があり、伝わるものがあると思います。
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