このレビューはネタバレを含みます▼
2人の人間が、お互いを大切に思う気持ちを通して、関係の築き方や保ち方、自分のあり方を見直しもっともっとお互いを好きになっていく。その過程の楽しさも辛さも、すべてを美しく描いた素晴らしい作品でした!
ストーリーがとてもしっかりしていてキャラも超魅力的で、めちゃくちゃ感動しました(T ^ T)2人の成長を感じられて、読者も一緒に青春を駆け抜けたような爽やかな読後感を味わえます。絵もすごく綺麗です。キスはありますが濃厚なエロとかはありません。なんで濃厚なのや激しいプレイが見たい!って方はちょっと違うかもです。
(以下、まだ迷っている方へ).
精神的に超大人びていて芯のある尋基くん(高2)と天然キラキラ王子様な大和先輩(高3)のCPです。属性的に分かるかもですが尋基くんが庶民(6人兄弟の長男)で大和先輩が超お坊ちゃん。尋基くんは苦労人だけあって、その人の家柄とか顔などといった人間の「側」を越えて、本質で人を見れるタイプの人です。なので他人に意味わからん嫉妬されたり大和先輩とすれ違ったりしちゃった時も、対応がスンゴイ男前っ‼︎高校生とは思えない大人びようというか…もう拍手送りたくなっちゃいます。でもたまーに見せる弱さもあって、そこが彼をさらに魅力的なキャラにしています(弱さをちゃんと受け止めて表に出せる所もまたオトコマエ!)
対する大和先輩は、家柄よし顔よし愛想よしの三方よし(?)で、いわゆる「側」はイイけどちょ〜っと中身は浅い感じ。それでも決して人が嫌がることとかはせず、コテコテの関西弁で子どものように無邪気に振る舞うところが愛嬌あってかわいいんですよ〜。尋基くんもそこに絆されてく感じです(笑)。でも大和先輩は尋基くんの姿を通して自らのあり方を反省し、成長していくという流れです(尋基くんも恋愛方面で成長を見せてくれます!)。
2人の感情の揺れがすごくよく表情に表れていて、切ないシーンや悲しいシーンではこっちまでウルウルきました。
さわやかで美しいBLを求めてる方にはぜひぜひオススメの一冊です!紙でも買いたくなりました!