このレビューはネタバレを含みます▼
丸木先生の作品読むの3作目です。値引きされていましたし、笠井先生とのタッグが好きなので即買いしました。いやぁ〜…ミステリーというかホラーというか、個人的にそういうの大好きなので大変面白かったです。最初の方は、鬼の子と蔑まれ虐げられてきた与六が可哀想で、不気味な雰囲気が漂っていたのですが、逃げた先で佐助と出逢い、びっくりするほどのどかで穏やかな生活を送る2人。おどろおどろしい感じは何だったのだという感じから一変。佐助が変わっていき、方向性が変わったかと思いきや、鬼退治の者との対決…。そして落ち着いたと思ったら謎が急に明らかになって、「待って待って!え?どういうこと?そういうこと!!?」と前のページに遡り、一心不乱に読みました。いやぁ…おかしいとは思っていたんですけどね…。そういうことかぁ…。さすが丸木先生、普通に着地させないストーリーが大好きです!エロも濃厚で大満足な上、とにかく会話がかわいい!時代ものがさほど好きなわけではないのに、ハマっちゃうほどです。書き下ろしは自由を掴み取った2人の愛の続きの話で、読んで幸せな気持ちになれました。また、佐助がどうして鬼の子になったのかも明かされ、鬼と人は区別するものではなく、誰にでも心の奥底に鬼が潜んでいるからこそ、闇に堕ちてはいけないのだという現代にもつながる濃いメッセージを感じました。