晴れ晴れ日和
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晴れ晴れ日和

吉村佳

晴天だけじゃない

ネタバレ
2022年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 他の漫画なら「こんな出来過ぎた奴は居ない」となるところを、時折挟まれるシリアスが説得力を持たせている。2人や周りのキャラがそれぞれ抱えている闇がほんのりと滲み出るのは、ギャグやコメディだけではないリアリティと共に、普段のかわいらしさや幸せが引き立てられる。
特にルイくんは現実ならまず有り得ないだろうイケメンっぷりだけど、その理由を時折挟まれる回想から窺う事が出来る。その分2人の両親に対しては憤りしか感じられないけれど。
喋る謎の黒ネコ、タマの存在も見返すと一話から丁寧に伏線がはられており、「なんじゃこれ!」から一気に「ああ、そういう事なんだ」と涙を誘われる。
笑えてほのぼのするだけじゃない、シリアスがあるからこそ感じられる幸せがこの本にぎゅっと詰まってます!
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