このレビューはネタバレを含みます▼
王家の血を引く勇猛果敢なヒーローと、とにかく色々としでかしてくれるお姫様(笑)であるヒロインのお話です。
前半は、このヒロインの頑なさと愚かさに呆れてしまいますが、一途にヒーローを愛するようになってからは、応援したくなります。
ヒーローはのっけから溺愛してくれるので、カッコいいし、物語もドラマチックに展開して飽きさせません。
ですが、ヒロインが拐われて助けに行った時、さっさと逃げればいいものを、そこで致すとか(笑)
そんな事をしてるから逃げられんかったという、ヒーローらしからぬ落ち度には、ちょっと呆れてしまいました。
その上に、ヒロインの情報を流して拐わせ、ヒーローの妻だと偽っていた女に、何のお咎めもなく「治療してくれてありがとう」とは……。
ヒロインが、あの執拗な元夫に穢されても同じ事が言えたの?
ヒロインは殺されてもおかしくない状況だったのに、その女に情をかける必要はないのに?
……と、そこの制裁がなされていないのには、ガッカリしました。
罪を負わすまではしなくても、はっきりと切り捨てて欲しかったし、御礼を言うなんて事はして欲しくなかったかな。
しかも、ヒロインの真珠の指輪をその女がしていたってのも、お古を譲って貰った感があって胸くそ悪い。
出来たら、それよりも大きな新しい真珠を改めて渡してあげて欲しかった。
石田先生挿絵は、相変わらずの美麗さでした!