愛も憎しみも沈黙の中で【タテヨミ】
」のレビュー

愛も憎しみも沈黙の中で【タテヨミ】

QiangTang/TheShubl Website+kkworld+BailiJunxi

単なるBLでは無い。

ネタバレ
2022年2月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高貴な者と下賎の者との社会的立場の落差、かつ主人公は話せずコミュニケーションが難儀という「人魚姫」の枠組の上に、BLかつSM、そしてドミナント&サブミッシブ要素も入っている。
エロを期待して読むと肩透かしを食らうかも。ほぼ、愛の行為は匂わせ、で済まされている。
ただ、その分、精神的な性愛が濃く描かれているし、最初は愛玩人形にしか過ぎない主人公が、親王への愛(甘い愛だけではなく、ある意味、執着か)から、自らの才覚を発揮し、自信に満ちていく成長譚の様相も魅せられます。
宣伝の印象より、主人公を取り巻く政治的背景もきちんと描かれており、大河ドラマチックな読後感です。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!