かわにさざなみ
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かわにさざなみ

澄谷ゼニコ

二人の優しい歴史

ネタバレ
2022年2月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家様です。とっても可愛いラブラブな表紙に惹かれて決めました。少女漫画ジャンルではありますが、れっきとしたBLです。
ページをめくって読み始めると、おや?おやおや?
ぬぁぁぁーっ。一連の物語かと思ったら、ショートエピソードが詰まってました。あちゃー、やっちまったぜ…そうか…これ、pi◯ivからの書籍化単行本、なるほど…
でも、楽しかった!お付き合い編から遡り、付き合いたて編、出会った高校生編と流れて行くので、二人の歴史に触れる事が出来るので、楽しめました。
27歳、可愛いカフェ店員ウタ×溺愛系男前なせっちゃん。恋人同士の日常を、宇宙一イチャつく(帯の煽り文句に苦笑い)ラブに乗せてショートエピソードとして可愛く綴られています。
ほのぼのと優しく穏やかな時間。高校生から数えたら、もう10年以上も一緒にいるのに、好き好きが溢れてラブラブな二人。この二人には倦怠期なんてないんじゃないの?と思うくらい好きな気持ちが新鮮なんですよねぇ。ウタはいつまでも初々しくて、えっ?濃厚エッチしてますよね?って突っ込みたいくらいウブなリアクション。可愛いねぇ。
そう!エチしてます。が、しかしその直接的な描写はありません。きっと、この二人は濃厚エチだわ、と匂わせてる程度です(笑)たぶん、濃厚(笑)
可愛いウブなウタが、性欲ある宣言はそりゃ鼻血もんですわよ。しかも、そっちかぁ…想像しちゃうなぁ…
そして、絵本作家のせっちゃんは、ウタをダーリンと呼ぶほど甘いんです。ウタが可愛くてしょうがないベタ惚れで、そんな君が可愛いよ。いちいちが男前に愛してるんだよぉ。そして男前な受けに妄想が働く(笑)
高校生のエピソードがとても素敵で好き。
野球が上手くなれなくて、自信を失くしているウタに、何気ない言葉をかけたせっちゃんが輝いて見えた。物事に意味のないものは何一つないんだよと思える、素敵なお話でした。ウタも勇気をもらったんじゃないでしょうか。
こんな風に互いを知りながら、好きになっていったんだろうなぁという優しい作品です。
ちょっと濃いめのBLに胸がもたれた時、可愛い恋で癒されて下さいませ。
作者様の他の作品も読んでみたくなりました。
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