関係改善をあきらめて距離をおいたら、塩対応だった婚約者が絡んでくるようになりました
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関係改善をあきらめて距離をおいたら、塩対応だった婚約者が絡んでくるようになりました

雨野六月/雲屋ゆきお

ざまぁ系でスッキリを求める人には不向き

ネタバレ
2022年2月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 塩対応だった婚約者と距離を置いたら婚約者がヒロインの良さに気づいて絡んでくるので、塩対応の恨みを晴らしてヒロインはヒーローと幸せになりました、めでたしめでたしでスッキリというのを期待して読んだら、スッキリはしない重めの内容でした。
むしろ私は婚約者(皇太子)に感情移入し過ぎたせいかしんどかったです。

以下ネタバレ

国王には2人の息子がおり、王位継承を巡って兄派、弟派(これが婚約者)の対立が起きる。結果的に兄の血筋の問題と、弟がヒロインと政略結婚をしたことで弟が王位継承をすることになる。しかし能力は兄の方が高かったこともあり、婚約者は周りの人間(両親含め)から期待外れだと幼い頃から言われ続ける。そのコンプレックスをヒロインを不当に扱うことで解消するようになる。というところからヒロインへのモラハラの様な塩対応が始まります。
そこからヒロインは婚約破棄を目標に、婚約者の不当な扱いを暴露することで、婚約者の信頼は無くなり、無事に婚約破棄するという内容です。
以上のように婚約者も幼少期より不当な扱いを受けて育っているせいで、ヒロインへの仕打ちは酷いものでしたが、復讐された時に素直にざまぁみろとなりませんでした。むしろ周りからのプレッシャーで歪んでしまった婚約者には考えさせられるものがあります。
しかも生徒会の仕事をして成績も学年1位を維持と周りからのプレッシャーに負けずと努力しても、結果的に国王である父は兄が王位継承すれば良かったという様なことを言っており、天才にはいくら努力しても及ばないと言っているようで辛いです。
しかし、ストーリーとしては良く纏まっていると思います。
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