このレビューはネタバレを含みます▼
●表題作は150P弱で実際短いのですが、それ以上にあっという間に感じました。お話がさらっとしてて、あっさり読めてしまう。作者さんの絵はすごく好きなんですけど…もったいない…
●イブキが身体を使って仕事してる理由は結構根深いものだと思うのですが、カナタと一緒に過ごす中でわりとあっさりと解消されます。ちょっと撫でられるとか優しくされるとかの程度ではなく、身体なんか使わなくてもカナタが自分の存在をこんなに認めてくれてる!っていう揺さぶられるようなエピソードが欲しかったなぁ。「イブキと一緒に過ごすのがすごく楽しい」という感じのカナタのセリフがありますが、イブキの存在意義を丸ごと包むには弱いような…(でもイブキはそれできゅんときてるんですけど。)
●カナタの方は多分庇護欲からスタートしていて、イブキを守りたい!っていうのはよく分かるのですが、ラブになったのはなぜだろう…。ああでも改めて読み返してみると、初めから「かわいい!好き!」が全開だったような感じもします。一目惚れかな。そう思うとカナタは一途でちょっと初心でかわいいかも。
●二人のすれ違いも大したものではなく、かと思えば薬を作った先生ともうひとりが最終話で急に登場し、でも薬についてはそんなに深掘りはされず(先生がそれを作った動機などは分かりますが)、その二人に影響されたのか、カナタとイブキも仲直り…サラサラ流れる〜!
●作者さんの攻の涙と赤面は他の作品でも同様にめちゃくちゃ刺さるんですが、いかんせん本作はストーリーがさらっとしすぎてました。残念。一緒に収録されてる短編の方が好きだったかもしれません。