領民0人スタートの辺境領主様 ~青のディアスと蒼角の乙女~
ユンボ/風楼/キンタ
このレビューはネタバレを含みます▼
正直、試し読み時点では購入意欲が湧きませんでした。でもなんとなく1巻をかってみて、それでも続きを買うか迷っていました。皆様のレビューを拝見して一か八か6巻まで一気に買ったところ、自分にとっては当たりでした!0からの領主であったり(実はそこも理由があった)20歳下の嫁を貰うとかいろいろ奇抜ですが、牧歌的なストーリーとコメディが混ざりあって大変良いです。主人公は頭は回りませんが、誠実で真っ直ぐで優しく温かい人なので読んでいて温かい気持ちになります。お嫁さんの鬼人族特有の能力があって活かす話の進め方がうまいです。会話がただの伏線だけになっていなくて、回収もしてくれるので話の立て方が上手です。出てくる動物たちもかわいいし、それぞれ特色があって(メーアとか小型の犬人族など)おもしろいです。コメディタッチのところはいろいろな有名なオマージュがされているのでそこもおもしろいです。巻末にある表紙裏が特におもしろいです。個人的にエリーの相手も気になるし、枯れた土地の理由もありそうなので今後が楽しみです。
【追記】何回も読み直していて主人公がディアスなので「ディアス目線」で見ていたのですが「男気」に関して言うと、鬼人族の立場に立つと(優しさだけでは食えないのが前提として)例えば黒ギー狩りを1回に1~数頭のところを30頭も狩ったらキュンとくるというのがだんだん理解出来てきました。そう見ると男気もあって優しくて純粋で強くてディアスはさらにいい男に見えますね。
いいね