嫉妬は愛を曇らせる【単行本版】
」のレビュー

嫉妬は愛を曇らせる【単行本版】

汀えいじ

太陽

2022年3月4日
桐野の心は母を失くしてからずっと曇っていて、高瀬が現れ、その笑顔と言葉で光が差した。桐野に純粋な愛を捧げ続け、ピアノの才覚もある高瀬はまさに太陽。そんな高瀬を憎んでいた父親のように縛りつけたい気持ちを抱えながら愛すること、羨望だったり嫉妬だったり複雑な感情を抱える桐野の心がなかなかすっきり晴れない。その様を過去描写やモノローグ、父との対峙と長く描かれていて、全体的に重めのタッチで、漫画より小説向きな題材ではありましたが、読み応えありました。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!