ヤクザを縛っていいですか？【コミックシーモア限定特典付き】
筋
このレビューはネタバレを含みます▼
●こちらの作者さん、ついつい読んでしまいます。最初に拝読したのは『君と恋に〜』でしたが、他にあまり見ない感じの設定やストーリーが魅力だと思います。本作はヤクザの名取と縄師のルイのお話。
●育った環境が壮絶で自己肯定感が低く感情表現のうまくない受…っていうのはよく見る気がしますが、こちらの作品では攻の名取がそうです。自然と自分の存在を否定してしまう。ルイの、縄で縛り上げた相手に抱かれる受、という設定もおもしろいです。そこにSM的な要素はありません。もっと言えば、縄はルイの包容力の象徴のようにも思えます。
●突然ルイの元にやってきた名取、「ルイのためなら何でもする」っていう姿勢。家事も雑用も、代役で縛られることも、ルイの性処理も厭わない。すごく優しいのに感情表現は乏しく、いつも困ったような笑顔で、ルイは少し寂しく思う。
●そのくせ時々タガが外れたようにルイを求める名取がえっち。ビジュアル的にめちゃくちゃ良いなぁと思ったのが、縛られて手が不自由な状態の名取が口を使ってルイを脱がせたり愛撫したりする場面。えっちだ…
●何も望むことのなかった名取が、ただひとつ、ルイにもう一度会いたいという希望だけを胸に抱いていて、それを叶えた後からどんどん欲が出てくるのがいい。それって、名取本人も言っているけど、ルイが名取を愛して包んでくれたから。生きたい、この人と共に在りたいって思えたんですよね、きっと。
●ルイの包容力が底無し。本当に温かい人で、二人を見ていると安心するんです。すごく良かったです。
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