麦の惑星
」のレビュー

麦の惑星

鳥野しの

ヒューマンファンタジー(注:ネタバレ過多

ネタバレ
2022年3月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み応えあった!(以下超ネタバレ)事故で宇宙船が不時着、宇宙人まみ太は、山の上で祖父から継いだパン屋を営む紺太に助けられ彼の弟として同居を始める。まみ太の頭脳は未来型(?)高知能な合理的効率的思考で感情を持たない。外見は子供だが、中身は人間で言う冷めた大人。彼が街の人々と触れ合い、小学校に通い友達を作り、宇宙人には不要な喜怒哀楽の感情に触れ、紺太と兄弟のような絆を深めていく。まみ太がとにかく可愛い。美味しいと頭から角が出ちゃうw角が出ないよう片手で押さえて給食を食べるwそんなまみ太を同級生が自然に受け入れてるのが良い。毒母に放棄され祖父の元で地元の人々に見守られて育ったからか、紺太は素直で真っ直ぐな青年。時々お人好し過ぎてイラッとするけどw二人を優しく見守る先生はまみ太の角がバレた時にゴマかす玩具を作って渡し「バレたら記憶を消せばいいの」と問う。迎えが来ればまみ太を知る人達の記憶を消して宇宙へと帰る。紺太や先生、街の人々の心奥に刻み込まれた記憶を消して…笑えて泣けてほっこり癒される優しい物語。「こうやって生まれてこれたなら何だっていい」この言葉が胸に突き刺さった。読むとパンが食べたくなり毎朝食パンになったw
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