僕の妻は発達障害
」のレビュー

僕の妻は発達障害

ナナトエリ/亀山聡

一面でしかない

ネタバレ
2022年3月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 内容としては面白いですし、テンポもいいです。
色々な問題があっても、旦那さんの度量の深さで悲壮感はあまりありません。
専門的な視点から見ると、この発達障害の方は、ADHD、LDだけでなく自閉傾向もかなり強めとお見受けします。そういった特性を描いているのに診断名に言及されていないのはなんでだろうな?と思いました。
実際、障害というのは生まれた時からあって、大人になって診断が付いただけであって、それはいいのですが、今では特性に合わせた支援方法なんかは色々あります。結局は周りがフォローしなければならない面がたくさんありますが、本人も工夫するために検査の結果をもう少し活かすなり、ドクターが具体的なアドバイスをできるといいなと思いました。
そういった意味では本作で根本的な問題は殆ど解決していないも同然です。本人は自分の特性を理解して具体的な解決には進んでおらず、周囲が理解を深めたからハッピーになっている、という印象が拭えません。
時代でしょうが、親御さんが早くに療育などに通わせていたら、本人ももう少し生きやす買ったのではないかと思います。
あとは、本人のやりたいことと、適正にあった職が合ってないので、仕事で失敗するんだろうな、と思いました。もっと強みを活かせる仕事に変えたらいいのに、と思わずにいられません。これだけ空気読めなくてタスク処理がダメなのに、接客業はやめなさいと誰か言ってあげて!と思います。
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