賭博堕天録カイジ 24億脱出編
」のレビュー

賭博堕天録カイジ 24億脱出編

福本伸行

持たざる者達の反撃

ネタバレ
2022年3月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今回は脱出劇テイストでハラハラしながら楽しんでいます。登場人物達にいつも厳しいカイジの世界ですが今回はカイジ達が勝って然るべき(大金を掴むべき!)と思っている人も多いかと思います。黙示録での手痛い敗北や破戒録で最後に金貸しの遠藤に出し抜かれた件等は悔しさを感じつつカイジの脇の甘さに敗北を納得させらるものを感じました。しかし今回は事情が違う!命がけの勝負で悪役御曹司の和也から勝ち得た24億を帝愛側が不当に反故にしようとしているのだからこれでは理屈が通らない。特にカイジを追う側として再登場した遠藤は特に許せない、何度も美味しい思いができるなよと思ってしまう。カイジたちが逃走劇の中で出会う、これまで出会っては裏切られてきた債務者や亡者たちとは違う、不器用な生き方しかできないけれど真っ当に生きる「持たざる者」達の協力を得て帝愛の追跡をかいくぐる様は正にカタルシスを感じさせてくれます。
公平(フェア)ではない以上遠慮する必要なし!帝愛や遠藤を今回こそはギャフンと言わせてほしい。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!