このレビューはネタバレを含みます▼
男女共に歳に関係なく読んで欲しい作品。子供が1年自然に授かれなかった30代前半の夫婦モモエとマサカズ。妊活を始めてから運悪くマサカズが病気に罹り不妊に。そこから男の目線と女の目線から不妊を捉えてどう進むかを描いていてとても参考になる。特にこの作品は男性の不妊の心の機敏や苦労をすごく表現していて、さらに女性にはまだ不妊の辛さなどを相談する人がいたりするけど男性にはなかなかそれがないことなど世の中のバランスの悪さも描かれてる。他の方も書いてたけど男性不妊も多いのになぜか不妊=女性側のせい、みたいな風潮が未だにあるのが治療や医療の発達やその成功の妨げになっているなぁとこれを見てて思う。作品としては不妊治療で夫婦仲が悪くなり夫が浮気〜とかそういうゲスで低俗なストーリーでは(今のところ)なくて、夫婦で不妊治療をして子供を授かるとはどういうことなのかを深く掘り下げている社会的テーマを持っている。作中良いキャラたちがいる一方でなんだコイツ?みたいなこの夫婦にワザと絡むマサカズの部下の男もいてこのキャラは今後どう生かされてくるんだろ?とにかく読んでみて損はない作品。