君の隣で揺られて
」のレビュー

君の隣で揺られて

にやま

光属性の攻が眩しい×2

ネタバレ
2022年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●立読みで目次をちゃんと見ていなかったのですが、表題作は140Pくらいで、別の短編が入っているのですね。読み進めて、次が最終話かなと思ったら別の話が始まってビックリ。そう思ったのは、表題作のラストに「その先」を期待させるシーンがあるからなんですけど、その部分は描き下ろしまでおあずけです。
●ひたすらに丹羽が眩しかったです。自身も社内でゲイだと噂を流され嫌な思いをしているのにポジティブで(まぁ噂の発生源が小物すぎるんですが…)、病気で困ってる椎名にそっと寄り添う。もちろん下心アリなのですが、距離の取り方がすごく上手だし、何より笑顔が優しい。
●パニック障害…私の身近にはなかったのですが、作者さんご自身が発症されたことがあるとのこと。椎名はあらぬ噂から心が追い詰められて、公共の特に人が多い場所にいるのが怖い。丹羽は深くは突っ込まず、「何かできることないかな」「ここまでなら大丈夫そうかな」と様子を見ながらそばにいるんです。これって、人に対する優しさの基本だなぁ…なんて思いました。
●椎名はだんだん心ごと丹羽に預けられるようになって、「丹羽がいないとダメなのかも」と感じるように。このあたりから丹羽がちょっと強引に押してくるのも、距離の取り方がさすが、上手かった!
●短編。こちらも攻(多分)の相田が眩しくて、田舎の学校で孤独に過ごしている白神に笑顔を取り戻させてくれる。偏見なく、懐の深い光の攻です。白神が狐と向き合ってる場面と、夕陽に透ける白神の髪を相田がつい触ってしまう場面が好きです。
●全体的に優しさで溢れた笑顔になれる1冊でした。良かった!
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