水無月家の許嫁
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水無月家の許嫁

友麻碧

面白い!

ネタバレ
2022年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一気に惹き込まれて、あっという間に時間がたってしまいました。すごく面白い!今作のヒロイン、六花は辛い育ち方をしたせいで少し気弱でネガティブ。実母の言葉の暴力があまりにひどかった。けれど絶望しながらも抗い、必死で前を向こうとする姿に感動します。そして許嫁として登場する文也も、最初こそ落ち着いた大人っぽい青年のように感じましたが、彼もまた本家を背負うにあたって、心に傷や葛藤を抱えて、苦しんでいました。そんな二人が互いの傷に触れ、労り、支え合おうとする姿に泣けます。実母と双子の姉に対面した時も、六花の代わりに怒り、立ち向かおうとする六花の手を強く握り「あなたな一人ではない」と伝えようとする文也、格好よすぎる。落ちていく心を引き上げる二人の言葉が胸が震えるほど温かかった。二人一緒ならば、何事も乗り越えていけるんじゃないかと思わせてくれます。また18歳の文也と16歳の六花で、恋に一歩踏み出した初々しい感じもあって可愛い。世界観も独特で、誰もがよく知るお伽噺とリンクしていて面白かった。他キャラたちも魅力的です。文也の弟妹は六花にも優しくて、食卓を囲む様がだんだんと温かい家族の雰囲気になってきてほっこり。そして作者様のほか作品もそうですが、料理がまた美味しそう!エビフライとちらし寿司食べたくなりました。まだまだ登場人物それぞれに謎な部分もあり、続きが気になります。とても面白かったです!続きを楽しみに待っています。
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