兄ちゃんの話
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兄ちゃんの話

池玲文

胸を張って言えること

2022年3月28日
弟の史嵩が年の離れた兄嵩大を自慢の兄としていたけれど、ある日家に連れてきた友人のななくんにちょっとだけ不安を覚えていた。
あまりにも仲が良すぎて、妙に距離感も近かったから。
家族皆で祖母の介護をしていて、大変なこともあったのに、兄は弱音も吐かずに、祖母の介護をして勉強もして・・。
史嵩は兄が好きだったから、ちょっとした嫉妬をしていたのかも知れないですね。
大好きな家族を取られちゃうかもしれない不安があったから、ななに対して素っ気なくなっていた。
でも、素直に兄にななくんのこと嫌いじゃないよ!と言ってくれて、兄もホッとしたんですね。
その後、祖母が亡くなって一時的にななと兄が会わなくなっていたのを見た弟が不安になって、兄に声をかける辺りが弟もちゃんと兄を理解してくれる様になっていたんだなと。
ななと付き合うことに反対していた母親も弟が説得してくれて、兄は本当に嬉しそうでした。
家族の形は色々とあります。
家族それぞれに。
このお話の兄が弟に理解してもらえ、母親に言ってくれて和解して二人付き合うことになって、本当に幸せそうだったので、読んでいてほっこりしました。
購入してよかったです。
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