デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション

浅野いにお

大ハッタリ。大団円でもない、面白くない。

2022年3月31日
「いつ面白くなるんだ?」

すごい絵で思わせぶり。
読んだら「これはどうなるんだろう?」
そんな気持に自然となる。

でも話は全く進まない。
核心を真っ直ぐ進まず、
同心円を描きながらゆっくり螺旋状の様に進行する。
進行している様で、同じ様な道を何度も繰り返す。

可愛くもないし、共感も持てない異常なキャラの
面白くないもサイドストーリーでお茶を濁しながら。
もちろんここには劇中漫画も含む。

嘘つきが証拠を見せると言いながら、
のらりくらり言い逃れしつつ
時間稼ぎするみたいに、
核心をほのめかしつつ、
ちっとも先に進行しない。

それで終盤で示されるのは結局GANTZみたいな
ド派手な陰謀と破壊を小出しにして興味を引きながら、

その決着を対して図らず、
結局最後の最後さえ核心を迂回する。

日本がどうしてあそこまで
世界を圧倒する程の残虐性と技術を持ったのか
とかほったらかしだし。
高度な宇宙人がどこから来て、
どうしてあんな目にみすみすあっているのかとか
全くほったらかし。

それがそのまま進行してどうやったら
この12巻で追われるのかと言えば、
結局は最終的なやり方が「マドマギのまんま」、
もしくは「仮面ライダー龍騎のまんま」
と言われても仕方がない過去改善エンディングで、

何が最悪かというと、結局それまで抱えた
物語の進行、キャラの苦難、それに対する対処は
もう一切合切決着を見ず、そのまま放ったらかしにして、
ループものエンディングとして強制終了してしまった事。

エンディングの手前で、これから残った人たちはどうなるのか。
というストーリを全部放ったまま、
タイムリープした人物の働きで、
「どうしようも無くなった未来を回避しました、おしまい。」
で強制終了したやり口が、
結局STAP細胞的な仄めかしをとっ散らかしたまま終了という感じ。

絵は迫力がある。賞は取るだろう。
それが何だ?
何が面白いんだこれ?
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