白い朝に
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白い朝に

森世

昏い沼で藻掻く二人の救済物語

ネタバレ
2022年3月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 歪んだ快楽主義者・正和×ウリ専で働くまち。父親の借金返済のために嫌々ウリ専で働き、生きることに希望も意味も見出せないまち。同僚の正和に優しく強引に快楽を植え付けられ、やがて執着し依存するようになっていく。上下巻読了。昏くて救いのなさそうなダークな作品はあまり得意じゃないけど、先が気になって一気に読んでしまいました。暴力描写あり、それぞれモブとのHあり、まち×正和から始まって客×まち×正和のサンドイッチ3P、そして正和×まちという普段なら地雷三昧な内容ですが、ストーリー上必要なのが伝わるからか不思議なほど嫌悪感がなかったのがすごい(相手がムカつくのとは別で)。まちが不憫すぎて辛かったけど、それに輪をかけて正和が病んでる。兄から正和へ、正和からまちへ受け継がれかけた負のループをぶった斬ったまちの勇気に喝采。兄はもっと社会的に抹殺したかった!二人の未来が明るくありますように。
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