このレビューはネタバレを含みます▼
今回初めてこの推理小説の文庫本を、それもコミックシーモアで購入しました。僕は年号が「昭和」から「平成」に変わろうとしている頃に山村美紗氏の「京都不倫旅行殺人事件」の文庫本を買いましたが、その時にこの「代理妻殺人事件」と言う推理小説の存在を知りました。3人もの人々を殺害しました犯人とは言え、主人公の「大林和美」と言う女性、本当に気の毒です。逆に、主人公と関係を持ちながら彼女を捨てました「杉三千彦」と言う男、本当に許せません!この男が主人公をしっかり守っていれば彼女はフェリーで命を絶とうともしていませんでしたし、「殺人犯」にもならなくて済んだ筈ですから。「エースをねらえ!」の原作でも、宗方仁や彼の親友の桂大悟が「男に守られていない女は弱い」と言っていますが、この「代理妻殺人事件」と言う推理小説にしましてもその通りになりましたね。結局、主人公の「大林和美」と言う女性は交通事故で我が子を失くした途端に殺人容疑で逮捕されてしまいますが、山村美紗氏のデビュー作品であります「目撃者ご一報下さい」と言う推理小説の文庫本には、「人形寺殺人事件」をはじめ、類似したあらすじの短編推理小説が数多く収録されています。