ふたりのαに娶られて【合本版】
」のレビュー

ふたりのαに娶られて【合本版】

鈴代

とてもドラマティック!

ネタバレ
2022年4月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●4巻計実質340Pほど。こちらのレーベルはお高いですね…。まず綺麗な絵柄に惹かれました。作者さんがあとがきで「大変だった」と書かれていた匂い立つようなフェロモンの表現、美しかったです。
●お話は少し込み入った昼ドラか韓流みたい(偏見)ですが、ドラマティックで良かった。オメガバースの設定の特殊性は私は気になりませんが、αがΩを洗脳するほどの力を持つというのは初めて見ました。流星がそれに振り回されていて…懸命に抗おうとする様子がつらいけど健気です。
●事の始まりが愛之介の横恋慕?だったというのは今ひとつ…どうせ愛之介にも流星の紹介状が届くなら、志穏と同時に届いていてほしかったかも。流星が愛之介を選んだのも実は適当でたまたまです。
●でもこのお話は、「相性率の数値や偶然は大事ではなくて、相手を知りたいと思い、大切だと思い、一緒に未来を描いて育むのが愛なのだ」という結末に向かっていきます。志穏は流星との高い相性率に傾倒していて愛を知らなかったのかな。愛之介との流星の奪い合いも、初めはゲーム感覚だったのかも。でも愛之介と流星は、8年間静かに愛を育ててたんですよね。
●志穏と愛之介の兄弟関係にまつわるエピソードも好きです。元々お互いに認め合える関係。家柄に残る古い考え方を二人で打ち破っていく。流星のことが志穏と愛之介を成長させ理解し合える機会になると捉えた父親はヤリ手だなと思いました。流星もちゃんと成長を見せます。優しい子。
●最後、愛之介と流星の息子も志穏も含めた家族三世代が、志穏と愛之介の幼い頃の思い出が残る場所で団欒…という光景はとても良かったです。
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