一生俺に憑いてこい!
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一生俺に憑いてこい!

厘てく

“この部屋”に縛られたわけは

ネタバレ
2022年4月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●何作か拝読していますが、いつもほっこりを下さる作者さん。本作も然りでした。できればあまりネタバレは読まずに…と言いながら、以下ガッツリ書かせていただきます…(すみません)
●部屋に憑いてる昴は、「男に抱かれてみたかった」ことと「シーツを干そうとして落ちた」ことしか覚えてない。そして“この部屋”に縛られてる…。そこへ入居してきた月尚に、恋をしてしまいます。でも抱かれたら成仏しちゃう…
●昴に花火を見せてやろうと奮闘したり、ワガママな昴を叱ってやったり、月尚の中では昴への情愛が少しずつ大きくなっていく。月尚はきっと、昴と自分がこれからどうあるべきか?って考えて、彼のことを調べ始めたんだろうなぁ…と。誰に頼まれたわけでもないのに。
●結局昴は昏睡状態で生きてることが分かるのですが、眠っている昴の実体に対面した月尚が、本当に愛おしそうに彼に触れるのがとても切なくて。早く二人が会えますようにと願わずにいられない。
●実は5年前に二人は出会っていて(なんと月尚の後輩・大地と昴も顔見知りで、二人の出会いのきっかけになってる)、昴は月尚に一目惚れして“この部屋”に招こうとしていた。その日にベランダから落ちて…。昴の意識はここに残って、月尚を迎え入れる時をずっと待ってた。そこに偶然月尚が引っ越してくるって…それはもう、運命って言っていいのでは。
●昴を一度見送って、“この部屋”で今度は月尚が昴を待つ。本当の昴を。会えてよかった。幸せになって!
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