シンガポール蜜月旅行殺人事件
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シンガポール蜜月旅行殺人事件

山村美紗

Dear Miss Catherine

ネタバレ
2022年5月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今回初めてこの推理小説の文庫本を、それもコミックシーモアで購入しました。表題作で1作目の「シンガポール蜜月旅行(ハネムーン)殺人事件」では主人公のキャサリンが恋人の浜口一郎とシンガポールへと旅立ちますが、そこで2件の殺人事件が発生したと言うあらすじが素晴らしかったです。シンガポールは「島」と言う誰も自由に出入り出来ない「密室」ですし、殺人事件の発生しやすい場所ですから。「琵琶湖別荘殺人事件」に登場しています「野村陽子」もでしたが、僕は初めから、キャサリンと仲の良かった「堀千津子」が犯人ではないかと思っていました。2作目の「バンコク熟年旅行(フルムーン)殺人事件」の舞台になっていますバンコクの「水上マーケット」も船でしか行き来が出来ない、つまり誰も自由に出入り出来ない、解決しにくい殺人事件が発生しやすい「密室」でして、それを最大限に悪用しました殺人犯の中田(夏島)勝の手口は勿論ですが、被害者たちが残しましたタイ語のダイイングメッセージも見事でした。3作目の「香港三角関係(トライアングル)殺人事件」も「香港」と言う「誰も自由に出入り出来ない密室」が舞台になっていまして、「三角関係」をテーマにしたドラマの撮影に参加しました俳優たちが次々と謎の死を遂げて容疑者が二転三転いくと言うあらすじがとても素晴らしかったです。僕も初めからキャサリンと仲が良かった「野村千佳子」が殺人犯ではないかと思っていました。「エースをねらえ!」や「7つの黄金郷」の原作者の山本鈴美香先生は勿論ですが、「赤毛のアン」の著者のルーシー・モンゴメリ氏もまかり間違っていれば山村美紗氏や夏樹静子氏やアガサ・クリスティ氏と同じ「女性推理小説作家」になっていたでしょう。「赤毛のアン」も「プリンスエドワード島」と言う「誰も自由に出入り出来ない密室」が舞台になっていますから。
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